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2015.05.31

参加可能な行政

いまの政府というのは「自動販売機政府」(原文ではvending machine government)というようなもので、われわれはお金を入れて、品物が出てくるのを待っていて、出てこないとドンドンと叩いたり、揺らしたりして抗議するというようなものだとをティム・オライリーが言っている。

彼が2009年に言いだした"Government 2.0"ということを、ぼくはここに来て現実的で切実な方法としてやっと理解するようになった。それまであまりピンと来なかったのだが、それは自分だけでなく、現在はシカゴ市で実際にオープン・ガバメントの方法を実践している担当者も、最初はわからなかったと述べているから、そんなものかもしれない。

彼の考えの骨子ともいうべき"Government as a platform"、つまり「プラットフォームとしての行政」ということ、土台としての行政はということを考えていくと、あらためて理解が進んでいく。(オライリーが言うプラットフォームは、厳密にはコンピュータ・プラットフォームがモデルだ。そのコンピュータ・プラットフォームは、オープン・ソースやこれまでにないさまざまな新しい方法が生み出されているインターネットも含めたプラットフォームのことだ。)
国の政府から、市町村にいたる行政(英語のgovernmentは、政府であり、行政である)は、本来は国民や住民にサービスを提供するものである。様々なサービスを実行していくのが「ガバメント(行政)」であるわけだ。そこでは、人々(住民、国民)は税金という形でお金を払い、適切で効率のよいサービスを受ける。

このことに関しては、政治上の保守派も革新派もまだ理解は未熟である。多くの一般の人々も同様なので、政府から地方自治体に至るまで、行政は、政治の舞台や政争の場ぐらいにしか理解されていないことが多い。
公共予算をどのように使うかによって、保守と革新の違いや、アメリカでは「大きな政府」と「小さな政府」という伝統的な民主党、共和党の論争があるのだが、それらは政治の立場や見解の違いにすぎない。
そこで抜け落ちているのは、オープンなデータの公開と、人々の行政への参加のシステムだ。そしてニーズに応じて対処する行政サービスを向上していくことだ。行政規模の大小は、オープンな方法で決めた結果に基づくものであり、政府の大小は議論の課題というよりも、ニーズに応じているかどうかで決まるものだ。
「行政はプラトフォーム」であるから、合理的にその機能を発揮できるようにするだけのことなのだ。(ところが自治体レベルでも、このような考え方は欠落しがちだ。最近の大阪での「都構想」の賛否を問う投票では、推進派も批判派もこういう観点がないままねじれた政争として進行したように見える。まず大阪に必要なのは、オープンデータとオープンガバメントと住民参加ではないのだろうか?)

それは「誰もが行政への参加者であると、選挙日だけでなく、いつでも感じる」(トーマス・ジェファーソン)ような行政への参加の再建を、インターネットが可能にできるという希望なのだとオライリーは言っている、

オープン・ガバメントの方法は、世界のみならず、日本国内でもゆっくりだが浸透してきている。

日本のオープンガバメント度は30位:
http://geography.oii.ox.ac.uk/?page=open-data-index

日本政府のオープンガバメント:
http://www.data.go.jp/

日本のオープンガバメントラボ:
http://openlabs.go.jp/

英国政府のオープンガバメント:
http://data.gov.uk/

アメリカ政府のオープンガバメント:
http://www.data.gov/

このイメージビデオは、シンプルだが、世界に広がるオープン・ガバメントの状況を物語っている:

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