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2014.06.30

ブランディングとして考えるテロ組織のロゴ・マーク

Branding Terror. The Logotypes and Iconography of Insurgent Groups and Terrorist Organizations」という本がある。

この本は、世界のテロリスト組織のロゴマーク・デザインを収集し、カラー計画、イメージなどをグラフィック・デザイン的に分析したものだ。
組織のあり方、思想などを、アイコンとしてシンボル化したものだが、そのメッセージ性はわかりやすい。

かつて社会主義と言えば、色は赤、そのシンボルは、鎌と槌であった。時には、シンボルは、星になることもあった。しかし、社会主義、無政府主義系のテロ組織は、いまではかなり少数だ。

この本で「テロリスト組織」としてサンプリングされているのは、多数がイスラム教の原理主義的なグループだ。
イスラム組織のシンボルは、アラビア文字が見られ、それから銃があり、さらにコーランらしき書物がアレンジされている。宗教的な熱情と銃が、これらの組織をまとめる絆でもある。

いっぽう、世界のテロ組織の傾向とは別のデザインに向かったものには、日本でテロを実行した宗教系の組織が見られる。これは他のものと較べるとまったく異質なもである。これも戦略的であると言っていいだろう。
特定の階級や階層があるわけでなく、また銃による主張の実現というのは、日本では考え難い。むしろいかに人々に「受ける」かというのが、戦術として妥当線をだしたものだ。

しかし、このいかに「受ける」かという戦術は、他の政治や社会的な活動に於いても、あまりにも一般化しすぎているようにも感じる。あらゆる分野でマーケティングやブランディング的な思考が幅を効かせすぎているようにも思う。

だが、現在のイラク内戦のような実際の戦争では、シンボルやロゴ・マークは、仮借ない血みどろな現場で使われているのだが。
誰が勝利をものにするのか?いや、むしろ勝利というのはなく、争いは永続的に続くのかもしれない。われわれは、それほど未来に希望を持てず、未来は希望の絶えざる消費のさきにずっと続いている。

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